8月17日と31日 熱中症警戒の最中でしたが、木陰の会場で無事実施することができました。
両日とも午前を8時からと10時からの2回にわけ、延べ、19家族、子ども32人、大人28人が参加しました。
スタッフのOさんが骨組み用の竹をたくさん切り出し、田んぼの回りの杭打ちもすませていたので、作業は竹を選んで骨組みを作るところからです。
服を着せながら、腕と腰の位置に横むきの竹を組み、頭をつけて顔を書きます。
標準タイプの頭は新聞紙を丸めてビニール袋と布をかぶせて、テルテル坊主のようにして骨組みの先端に差し込みます。
名札をつけ、田んぼに運んで杭に縛り付けました。
帽子、手袋、スカーフなどもつけた色とりどりの案山子が並びました。
大きなひょうたんを頭にした親子もいました。
スタッフ作も含め、約30のかかしが子ども田んぼを取り囲み、田んぼがにぎやかになりました。
子どもたちは、鋸で竹を切ったり、トンカチでほぞの窪みを抜いたり、そして顔を書いたりと、活躍しました。
作業中、17日には、何度もタマムシが飛んできました。
枯れ木を切って腰掛けにした、その木の割れ目に、お尻の先から産卵管を伸ばして入れてみては、産卵できるか、確かめているようでした。
31日には、切ったら中から粉が沢山出てきた竹があり、頭が膨らんだ白い虫が出現しました。
調べるとベニカミキリの幼虫でした。
Oさんが、枯れ木の切り口にあいた穴に、大きなカミキリムシの幼虫がいるのを見せてくれました。枯れ木や硬い竹を削ることのできるカミキリムシの幼虫の力に感心しました。
17日にはマンゲツモチ、31日にはベニゾメモチの花が咲いていたので取ってきて観察しました。
イネの茎の間から出た穂に緑の粒々が並んでいます。
粒の先から細いクリーム色のものが飛び出している穂には咲く時期の花があるので、そういう穂を選びました。
全体をまず見て、スケッチし、それから、一つ、穂から外して指の先で左右に開くと、カニの爪のような形になります。
その中をよくみると、雌蕊、雄蕊があるのです。あとで籾殻として残る内外2枚の「えい」部分が開くとき、雄蕊の先が伸びて「えい」からはみ出す前に、葯がはじけて花粉が、雌蕊にふりかかり、「えい」は30分くらいで閉まってしまいます。
ですから花が開いているところはなかなか見られません。
目立つ色で虫を集めたり、杉みたいに風でたくさん花粉を飛ばさなくても米が実るのは自家受粉だからです。
受粉後、子房が膨らみ始め、甘いジュースのような柔らかい中身がだんだんしっかりしたでんぷん質の実になっていくというわけです。
その柔らかい甘い状態のときからスズメが食べにくるので、開花期にかかしをたてているのですが、スズメはかかしをこわがってくれるのでしょうか。
しばらく田んぼでの作業はお休み。収穫をまつことになります。