田んぼの学校では、8月に親子でかかしを作って子ども田んぼの回りにずらっと立てました。
12月7日、田んぼに残ったかかしに感謝し、燃やして天に送る行事を行いました。
朝10時、氷を手にした子がやってきました。
その氷を溶かしながら雑巾で机を拭いていると、係の親子が次々と担当した食材を持って集まってきました。
食材をホイルで包むなどの準備をしてから、垂れ幕を作りました。
「きょうはかかしさんを」「てんにおくります」「かかしさんありがとう」「かかしさんさようなら」の4枚。
分担して障子紙に墨汁で字を書き、まわりに色とりどりの絵をたくさんかきました。
裏に段ボールをはって、紐をつけ、長い竹に下げました。
子どもたちがはしごでエノキの木にのぼり、その竹を設置しました。田んぼからかかしを運んできて、エノキのそばに並べました。
焚火をする場所を円形に掘り下げ、その土で土手を作った、土俵のような場所で焚火を始めました。
午後1時には皆が集まりました。エノキの木の下の広場が「儀式」の会場です。
係の子どもたちのリードで、皆でかかしを送る言葉を述べ、「かかし」の歌を歌い、「アブラハムには七人の子」を歌いながら踊りました。
この踊りは20年近く前、とても寒い日にかかし送りをしたとき、踊って体を温めて以来、踊りつづけてきたものです。
それから、各自、作ったかかしを解体しました。
燃やさない部分、安全ピンなどを外し、頭の中に入れた新聞紙など、燃える部分を焚火にくべました。
かかしの解体では楽しいことがありました。
大きくてぴかぴかのカメノコテントウ2匹、ナミテントウ何匹かとカマキリの卵がかかしについていたのです。
ナメクジがいたという報告もありました。
生き物たちが少しでも暖かい所を探してかかしに行きついていたのでしょう。
虫たちには気の毒でしたが、安全な場所に移ってもらいました。
かかしがいなくなったところで、焚火に食材ごとにまとめて入れて焼きました。
食べごろになるまでの間、子どもたちは鬼ごっこなどをして元気に遊びました。
大人たちは、熱さや煙に耐えながら、食材をチェックして、食べごろのものを焚火から取り出していきました。
ホイルで包んでいるので、火バサミで挟んだり、軍手を嵌めて触ってみないと、焼け具合はわかりません。
2時すぎ、だんだんに、食べられる食材がふえはじめたので、焚火の回りに集合して、おやつタイムの始まりです。
今回の「メニュー」焼きミカン、焼きリンゴ、焼き里芋、焼きサツマイモ、焼き大根。
今回は、黒焦げで食べられないものがほとんどありませんでした。
里芋と大根は味噌をつけて食べました。
サツマイモはつるぐみ農園に植えて、10月に芋ほりして貯蔵しておいたもの。
大根は今回も参加してくださったKさんの祖父母の畑産で、甘く美味しく焼けました。
だんだん火がおさまり、近づけるようになったので、篠竹の串にさしたソーセージの出番です。子どもたちは何度かお代わりしていました。
その篠竹串にマシュマロをさし、焼けてとろっとしたところをクラッカーにはさんで、チョコも一緒にはさんで食べるという、贅沢なデザートが締めでした。
ほぼ用意した食材を食べ終わり、4時頃にかかし送りを終了しました。
焚火の楽しさと焼いた食材のおいしさを堪能できた初冬の一日でした。かかしのいなくなった田んぼは、冬を迎えます。
参加者は21家族とスタッフで、大人38人子ども34人合計72人でした。





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