2025年9月9日火曜日

里山探検の日誌

里山探検の日誌をまとめました。
子どもたちは探検に出かけ、虫取りや観察を思い思いに楽しみました。
草花や生きものに出会うたびに目を輝かせ、里山ならではの豊かな時間を過ごした様子が伝わってきます。




2025年9月5日金曜日

かかし作りと稲の花の観察

8月17日と31日 熱中症警戒の最中でしたが、木陰の会場で無事実施することができました。

両日とも午前を8時からと10時からの2回にわけ、延べ、19家族、子ども32人、大人28人が参加しました。

スタッフのOさんが骨組み用の竹をたくさん切り出し、田んぼの回りの杭打ちもすませていたので、作業は竹を選んで骨組みを作るところからです。

服を着せながら、腕と腰の位置に横むきの竹を組み、頭をつけて顔を書きます。

標準タイプの頭は新聞紙を丸めてビニール袋と布をかぶせて、テルテル坊主のようにして骨組みの先端に差し込みます。

名札をつけ、田んぼに運んで杭に縛り付けました。

帽子、手袋、スカーフなどもつけた色とりどりの案山子が並びました。

大きなひょうたんを頭にした親子もいました。

スタッフ作も含め、約30のかかしが子ども田んぼを取り囲み、田んぼがにぎやかになりました。

子どもたちは、鋸で竹を切ったり、トンカチでほぞの窪みを抜いたり、そして顔を書いたりと、活躍しました。


作業中、17日には、何度もタマムシが飛んできました。

枯れ木を切って腰掛けにした、その木の割れ目に、お尻の先から産卵管を伸ばして入れてみては、産卵できるか、確かめているようでした。

31日には、切ったら中から粉が沢山出てきた竹があり、頭が膨らんだ白い虫が出現しました。

調べるとベニカミキリの幼虫でした。

Oさんが、枯れ木の切り口にあいた穴に、大きなカミキリムシの幼虫がいるのを見せてくれました。枯れ木や硬い竹を削ることのできるカミキリムシの幼虫の力に感心しました。


17日にはマンゲツモチ、31日にはベニゾメモチの花が咲いていたので取ってきて観察しました。

イネの茎の間から出た穂に緑の粒々が並んでいます。

粒の先から細いクリーム色のものが飛び出している穂には咲く時期の花があるので、そういう穂を選びました。

全体をまず見て、スケッチし、それから、一つ、穂から外して指の先で左右に開くと、カニの爪のような形になります。

その中をよくみると、雌蕊、雄蕊があるのです。あとで籾殻として残る内外2枚の「えい」部分が開くとき、雄蕊の先が伸びて「えい」からはみ出す前に、葯がはじけて花粉が、雌蕊にふりかかり、「えい」は30分くらいで閉まってしまいます。

ですから花が開いているところはなかなか見られません。

目立つ色で虫を集めたり、杉みたいに風でたくさん花粉を飛ばさなくても米が実るのは自家受粉だからです。

受粉後、子房が膨らみ始め、甘いジュースのような柔らかい中身がだんだんしっかりしたでんぷん質の実になっていくというわけです。

その柔らかい甘い状態のときからスズメが食べにくるので、開花期にかかしをたてているのですが、スズメはかかしをこわがってくれるのでしょうか。


しばらく田んぼでの作業はお休み。収穫をまつことになります。






タマムシ

 ベニカミキリの幼虫(竹の中にいた)






2025年9月1日月曜日

代かきの日誌

 遅くなりましたが代かきの様子を日誌にまとめました。

田んぼの泥を足でふみしめながら進み、次第にかけっこが始まったり、ジャンプして泥の中へ飛び込む姿も見られました。最初は慎重だった子どもたちも、泥の感触を全身で受けとめながら思いきり楽しんでいました。

田んぼと向き合いながら、仲間とともに過ごす時間が、それぞれの心に残る体験になっていきそうです。





2025年8月7日木曜日

生き物調べ

子ども田んぼのイネは茎の数を増やし、青々と育っています。

7月は田んぼの中には入りません。

7月20日、21日の午前中、20日は及川ひろみさん、21日は森本信生さんを講師に生き物調べをしました。

両日併せて、10家族、子ども15人、大人14人、スタッフ3名が参加しました。

両日とも、前半に陸上の生き物捜し。

後半は、田んぼの回り水路を網ですくって、生き物を採集しました。

最後に見られた生き物を図鑑で調べたり先生に聞いたりしてまとめました。


陸上の生き物では、大きな網をはるコガネグモ、木の枝の間のカブトムシ、カマキリの仲間、ゴマダラチョウ、青や緑に光る羽のチョウトンボなどを観察しました。

カブトムシは頭部分だけが地面でまだ動いているのも見られました。カラスの仕業と思われます。

水の中ではゲンゴロウの仲間、トンボのヤゴ、コオイムシ、マツモムシ、何種類かのオタマジャクシなど。水陸ともにカエルたちがいました。

21日には、机、丸太の上にイタチの糞も見つかりました。


猛暑なので時間を短縮して行いましたが、子どもたちは積極的に採集、観察をしていました。

草むらで、網をふるうだけで、何匹も網に入るバッタたち。

バッタなどを捕まえようとするクモやカマキリ、蛙。

それらを食べようとする、サギ、ツバメなど。

さらに、肉食のイタチ、タカなど。

何重にも、食べる・食べられるの関係でつながっている 田んぼとその周りの里山の生き物たちの豊かさが少し実感できたでしょうか。

 









2025年7月11日金曜日

田んぼの観察会

雨模様の6月14日に校長先生の嶺田拓也さんを講師に、いつも通う里山の中の田んぼではなく、情報館から出発して、低地の田んぼの観察会をしました。

雨模様だったため、2家族、子ども3人、大人3人だけでしたが、ハスを育てている田んぼから、イネの田んぼ、休耕されて荒地となった田んぼ、土浦用水などをみてまわり、浮き草の仲間や、水の中の小さな生き物をすくって観察したり、用水路と排水路の違いなども確認して楽しい観察会となりました。




2025年7月9日水曜日

草取り

 田植えのあとの大事な作業が草取りです。

6月7日、15日、21日、29日と4回実施しました。

毎回なぜ草取りをするのかと、子ども田んぼでとらなくてはならない雑草を勉強してから、田んぼに入りました。


子ども田んぼで、一番よくはえてくるのはコナギです。

道端などには、はえない、水田特有の草です。

毎週、頑張って、しっかりとっても、次の週にはまたはえてきているのです。

いったいどれだけ土の中に種がうまっていることやら。

他に、見分けが難しいヒエ、畔の付近でどんどん田んぼの中にのびてくるイボクサやミゾソバも抜きました。

脚でふみこんだり、手でぬいたりしましたが、田車という道具も1台使用しました。

どろにのめりこむと動かせなくなる道具ですが、昨年もやって慣れている子が新人の子に教えてくれたりしていました。


4回実施したうち2回きてくれた家族も2組ありました。

子どもが来られなくても親だけ来てくださった方もあり、のべ27家族、子ども40人、大人35人の参加でした。


子ども田んぼを見た方たちから「草はえてこないの」「田んぼきれいだね」と言う声をききました。

たくさんはえたけれど、みんなで草取りしたんですよー。

その成果が秋にでてくることを願っています。




2025年6月18日水曜日

田んぼの学校 さなぶり(早苗饗)

 植えが終わったことを「田の神」に感謝し、イネと人の無病息災、秋の実りを願い、お互いをねぎらってご馳走を食べる伝統行事です。

 61日の昼に実施しました。

 前日雨だったため、運動会が1日に延期になった学校が数校あり、予定より人数が減りましたが、19家族、子ども31人大人29人とスタッフ4人合計64人の参加でした。


担当係の家族とスタッフが食材などを分担してもちより、当日は朝から準備をしました。

子どもたちは、田んぼの前で行う「式」のために、垂れ幕を分担して作って竹竿にさげ、子ども田んぼの前に設置しました。

一方で調理も進めました。

11時半ごろ、参加者が揃い、「ご馳走」もできあがったので、子ども田んぼの前に集まって「さなぶり」開会です。

係の子どもたちが、分担した言葉を大きな声で述べ、垂れ幕に書いた言葉は全員で唱和しました。

「みんなでたうえをがんばった」「あらしにもびょうきにもまけないで」「子どももイネも元気に育ち」「秋にはお米がざっくざく」。

地域の伝統に従って、36本の苗をのせた箕を2人の子が、田んぼにむかって掲げました。その後、ふれあい農園奥の「広場」に移動して全員で「ごちそう」を食べました。


「さなぶり」の献立は「特製ちらし寿司」、豚汁、スイカでした。

ちらし寿司は、昨秋収穫したベニゾメモチを入れて、少し赤く色づけた寿司飯の上に、蒸し鶏、炒り卵、きゅうり、もみのりを載せます。

子どもが参加しやすく、大人数の料理が短時間でできて、田んぼの学校で作ったお米も使えるということで、恒例となった献立です。

今回も卵70個を1個ずつ割って、まぜ、炒り卵にするところ、蒸し鶏を小さく割く作業などで、子どもたちが活躍しました。

スイカは、毎年阿見町産のものをJA売店を通じて予約して購入しています。

今年は特大の1個を切り分けましたが、甘くて好評でした。