2025年12月25日木曜日

藁細工教室

12月13日(土)午後、宍塚公民館をお借りして藁細工教室を行いました。

12時半からと2時半からとの2回に分け、合計14家族 子ども19人、大人23人、スタッフ3人と今回の講師の江原さんと、金谷さん。

材料は江原さんが苗を作り、田んぼの学校の一番北の部分に田植えして栽培し、8月、穂がまだあまり出ないうちに江原さんとお孫さんが刈り取って、陰干しした、しめ縄用の長くてきれいな藁です。


しめ縄作りは家族で協力して行いました。

最初に、藁15本ずつの束を3つ作り、水をつけながら、軽く台の上で竹などで軽くたたいてしなやかにします。

水を切ったら、室内に移動し、すわりこんで次の作業です。

2つの束の根本を縛り、それぞれを同じ方向に撚って、合わせていきます。

それから残った1束をまた同じ方向に撚りながら、先ほど合わせた縄の間に挟むようによりあわせていくと太目の縄となり、「ごぼうまき」と呼ばれるこの地の伝統的な正月のしめ縄になるのです。

藁束が縒りを戻そうとする力を利用して、太い縄にしていくその技は、縄文時代以来のものですが、理にかなっていて感心します。

いくつも作った家族もありました。

また、細い縄を綯うことにも挑戦して、できるようになった人もいました。

子どもたちは、乾いた藁の茎の部分をモールなどで縛って星を作ったり、蛇の形を作るなどの工作もしました。


数十年前まで、藁は暮らしに欠かせないものでした。

藁が、どんなことに使われてきたのかの学習もしました。

家の畳、土壁、藁草履、藁縄、藁半紙、藁灰、などなど。

講師の金谷さんは自分で作った藁草履を履いて、小学校に通ったそうです。

イネが、食料としてだけでなく、暮らしを支えてきたことを知り、ずっと伝えられてきた手を使う技のすばらしさを多くの若い世代が体験できる機会がもっとあるとよいと思います。













2025年12月24日水曜日

かかし送り

 田んぼの学校では、8月に親子でかかしを作って子ども田んぼの回りにずらっと立てました。

12月7日、田んぼに残ったかかしに感謝し、燃やして天に送る行事を行いました。


10時、氷を手にした子がやってきました。

その氷を溶かしながら雑巾で机を拭いていると、係の親子が次々と担当した食材を持って集まってきました。

食材をホイルで包むなどの準備をしてから、垂れ幕を作りました。

「きょうはかかしさんを」「てんにおくります」「かかしさんありがとう」「かかしさんさようなら」の4枚。

分担して障子紙に墨汁で字を書き、まわりに色とりどりの絵をたくさんかきました。

裏に段ボールをはって、紐をつけ、長い竹に下げました。

子どもたちがはしごでエノキの木にのぼり、その竹を設置しました。田んぼからかかしを運んできて、エノキのそばに並べました。

焚火をする場所を円形に掘り下げ、その土で土手を作った、土俵のような場所で焚火を始めました。


午後1時には皆が集まりました。エノキの木の下の広場が「儀式」の会場です。

係の子どもたちのリードで、皆でかかしを送る言葉を述べ、「かかし」の歌を歌い、「アブラハムには七人の子」を歌いながら踊りました。

この踊りは20年近く前、とても寒い日にかかし送りをしたとき、踊って体を温めて以来、踊りつづけてきたものです。

それから、各自、作ったかかしを解体しました。

燃やさない部分、安全ピンなどを外し、頭の中に入れた新聞紙など、燃える部分を焚火にくべました。

かかしの解体では楽しいことがありました。

大きくてぴかぴかのカメノコテントウ2匹、ナミテントウ何匹かとカマキリの卵がかかしについていたのです。

ナメクジがいたという報告もありました。

生き物たちが少しでも暖かい所を探してかかしに行きついていたのでしょう。

虫たちには気の毒でしたが、安全な場所に移ってもらいました。


かかしがいなくなったところで、焚火に食材ごとにまとめて入れて焼きました。

食べごろになるまでの間、子どもたちは鬼ごっこなどをして元気に遊びました。

大人たちは、熱さや煙に耐えながら、食材をチェックして、食べごろのものを焚火から取り出していきました。

ホイルで包んでいるので、火バサミで挟んだり、軍手を嵌めて触ってみないと、焼け具合はわかりません。

2時すぎ、だんだんに、食べられる食材がふえはじめたので、焚火の回りに集合して、おやつタイムの始まりです。

今回の「メニュー」焼きミカン、焼きリンゴ、焼き里芋、焼きサツマイモ、焼き大根。

今回は、黒焦げで食べられないものがほとんどありませんでした。

里芋と大根は味噌をつけて食べました。

サツマイモはつるぐみ農園に植えて、10月に芋ほりして貯蔵しておいたもの。

大根は今回も参加してくださったKさんの祖父母の畑産で、甘く美味しく焼けました。

だんだん火がおさまり、近づけるようになったので、篠竹の串にさしたソーセージの出番です。子どもたちは何度かお代わりしていました。

その篠竹串にマシュマロをさし、焼けてとろっとしたところをクラッカーにはさんで、チョコも一緒にはさんで食べるという、贅沢なデザートが締めでした。


ほぼ用意した食材を食べ終わり、4時頃にかかし送りを終了しました。

焚火の楽しさと焼いた食材のおいしさを堪能できた初冬の一日でした。かかしのいなくなった田んぼは、冬を迎えます。

参加者は21家族とスタッフで、大人38人子ども34人合計72人でした。










2025年12月17日水曜日

収穫祭

11月23日(日)、朝霧雨がふっていましたがすぐにやみ、風もなく寒くもなく、収穫祭日和となりました。


収穫祭は、里山の実りを祝い、食べ、里山素材で工作や遊びをし、踊り、そして、ふだんは別々に活動している人たちが集まり、地元の方々とも交流する集いです。

おもな会場は大池堤防付近です。田んぼの学校生も準備と、当日のスタッフで活躍しました


今回の「食」で作ったのは、伝統のお祝い料理、赤飯、ぬっぺ汁、それに、田んぼの学校生がつるぐみ農園で苗植えと収穫をしたサツマイモの焼き芋です。

ぬっぺ汁の食材の準備、焼き芋の準備など、田んぼの学校生が活躍しました。

当日は子どもたちが、かわいい「焼き芋屋さん」になって、工作で手を離せない人たちに配達してくれていました。


里山工作も大賑わい。

孟宗竹で食器づくり、藁を土台として赤い実や緑の葉などを飾ったリース作り、ドングリなどの工作、しめ縄用の藁での藁ない、藁細工、など、担当の方々の指導で、参加者は素敵な作品を作っていましたが、ここでも田んぼの学校の皆さんがスタッフとして活躍しました。


堤防下の遊びのコーナーでは地元伝統の遊び「ゲンコ」(Y字形の枝の先をとがらせたものを、地面につきさして遊びます)と、学生さんたち作成の「モルック」(2組が点数をつけた木の棒を、木の棒で倒して争う)というゲームなどを学生さんと子どもたちが楽しみました。


昼すぎには、法政大学の環境系サークル「キャンパス・エコロジー・フォーラム(キャンエコ)」の学生が参加者を集めて、創作した歌と踊りをしました。

何度か練習し、子どもから高齢者まで、一緒に楽しむことができました。


参加者は、田んぼの学校から親子大人30人子ども33人。

地元の方がた、毎月保全活動などに通ってくるキャンエコの学生さんたち、NPO法人宍塚の自然と歴史の会の「田んぼさわやか隊」の方々、古くからの会員さんたちもあわせ、幼児から90代の方まで、老若男女149人でした。










2025年11月27日木曜日

脱穀と選別

 10月に稲刈りをし、オダに干していたものを取り込んで、脱穀、選別する作業を11月2日の午前と午後、3日の午後、15日午前の4回に分けて行いました。

予定の9日だけは雨だったので15日に延期しましたが、無事終了することができました。

参加者は20家族、子ども32人、大人29人、スタッフ2名でした。


田んぼの学校では、足踏み脱穀機と手作業で脱穀し、ふるいと唐箕(とうみ)で選別をしています。

足踏み脱穀機はペダルを踏み続けてVの反対向きの金具がついたドラムを回転させ、そこに、稲束の穂を当てると籾が外れていくしくみです。

手が巻き込まれないように注意する必要があります。

大人と子どもが組み、おもに大人がぺダルを踏み続けて、子どもが、穂の束を持って回転させましたが、ペダルを踏み続けた子どももいました。

今回、子どもたちは、落ち着いて取り組み、安全に作業をすすめることができました。


脱穀しきれなかった穂は手で籾(もみ)を外します。

ふるいでおよそ藁屑(わらくず)をのぞいてから、唐箕(とうみ)にかけます。

子どもたちが、籾(もみ)を上から入れる役目、ハンドルを回して中に風をおこす役目、周りに飛び散る籾(もみ)やごみを掃除する役目を交代しながらすすめていきました。


種まきから始まるイネ作りの作業の中で、毎年子どもたちに、一番人気なのがこの、脱穀選別作業です。

他では使うことのない道具を使えるようになり、やりがいがある作業なのだと思います。

今年の子どもたちも積極的にとりくみました。


選別まで済んだ段階で気づくのは、昨年から目立つ、中身のない籾(もみ)の多さです。

暑さが続いたため、10月の稲刈りの頃まで新たな穂が出て花がさき、稲束の暈は大きくても、まだ実っていない穂が混ざったのです。

籾(もみ)摺り精米後の米の量が子ども田んぼを始めた2012年ごろと比べてだいぶ少なくなったと思います。

今後、品種の変更など考えなくてはならないかもしれません。


オダで干し終えた稲束

足踏み脱穀機で脱穀

ふるいで藁屑(わらくず)をのぞきます


唐箕(とうみ)で選別作業

11月15日 田んぼの稲はすっかりなくなり脱穀は完了しました。






2025年11月4日火曜日

稲刈り

 923日に、つくば市山口の田中裕之さんの田んぼに出張稲刈りに行きました。

参加者は4家族、子ども8人大人6人とスタッフ2人。5月に田植をした田んぼでの稲刈りです。

子どもたちは水路で生き物をとるに夢中でした。


宍塚の子ども田んぼの稲刈りは10月5日午前午後、13日と18日の午前の4回行い、20家族、子ども32人、大人30人とスタッフ3人が参加しました。

毎回、初めに、田植えのとき名札をつけて植えたイネを各自刈り取りました。

家に持ち帰って、1粒の米がどのくらい増えたか、米粒の数を数えます。

子どもも大人も、のこぎり鎌の使い方もだんだん上手になり、大人たちが藁で束にする作業して、を皆よく働き、予定した時間内に刈り終わってオダに干すことができました。

そこで、栗拾い、虫とり、柿もぎなども楽しみました。 


一昨年くらいからの現象ですが、9月も暑い日が続き、次々と青い穂が出て花がさき、稲の株は大きいけれどしっかり実った穂は少な目という状況でした。

そして雑草の様子が昨年とは異なり、ヒメミズワラビというシダ植物と、これまでは少なかったキクモふえました。

昆虫のルリハムシが例年より少なく、蜘蛛は種類が増えている様子が見られました。

そして、5日の午後には、蛇のマムシが刈り取っている田に登場したので、その後は注意しながらの稲刈りとなりました。

動植物の状況が変わる理由はわかりませんが、昨年にも増す夏の暑さが影響しているのでしょうか。









2025年9月9日火曜日

里山探検の日誌

里山探検の日誌をまとめました。
子どもたちは探検に出かけ、虫取りや観察を思い思いに楽しみました。
草花や生きものに出会うたびに目を輝かせ、里山ならではの豊かな時間を過ごした様子が伝わってきます。




2025年9月5日金曜日

かかし作りと稲の花の観察

8月17日と31日 熱中症警戒の最中でしたが、木陰の会場で無事実施することができました。

両日とも午前を8時からと10時からの2回にわけ、延べ、19家族、子ども32人、大人28人が参加しました。

スタッフのOさんが骨組み用の竹をたくさん切り出し、田んぼの回りの杭打ちもすませていたので、作業は竹を選んで骨組みを作るところからです。

服を着せながら、腕と腰の位置に横むきの竹を組み、頭をつけて顔を書きます。

標準タイプの頭は新聞紙を丸めてビニール袋と布をかぶせて、テルテル坊主のようにして骨組みの先端に差し込みます。

名札をつけ、田んぼに運んで杭に縛り付けました。

帽子、手袋、スカーフなどもつけた色とりどりの案山子が並びました。

大きなひょうたんを頭にした親子もいました。

スタッフ作も含め、約30のかかしが子ども田んぼを取り囲み、田んぼがにぎやかになりました。

子どもたちは、鋸で竹を切ったり、トンカチでほぞの窪みを抜いたり、そして顔を書いたりと、活躍しました。


作業中、17日には、何度もタマムシが飛んできました。

枯れ木を切って腰掛けにした、その木の割れ目に、お尻の先から産卵管を伸ばして入れてみては、産卵できるか、確かめているようでした。

31日には、切ったら中から粉が沢山出てきた竹があり、頭が膨らんだ白い虫が出現しました。

調べるとベニカミキリの幼虫でした。

Oさんが、枯れ木の切り口にあいた穴に、大きなカミキリムシの幼虫がいるのを見せてくれました。枯れ木や硬い竹を削ることのできるカミキリムシの幼虫の力に感心しました。


17日にはマンゲツモチ、31日にはベニゾメモチの花が咲いていたので取ってきて観察しました。

イネの茎の間から出た穂に緑の粒々が並んでいます。

粒の先から細いクリーム色のものが飛び出している穂には咲く時期の花があるので、そういう穂を選びました。

全体をまず見て、スケッチし、それから、一つ、穂から外して指の先で左右に開くと、カニの爪のような形になります。

その中をよくみると、雌蕊、雄蕊があるのです。あとで籾殻として残る内外2枚の「えい」部分が開くとき、雄蕊の先が伸びて「えい」からはみ出す前に、葯がはじけて花粉が、雌蕊にふりかかり、「えい」は30分くらいで閉まってしまいます。

ですから花が開いているところはなかなか見られません。

目立つ色で虫を集めたり、杉みたいに風でたくさん花粉を飛ばさなくても米が実るのは自家受粉だからです。

受粉後、子房が膨らみ始め、甘いジュースのような柔らかい中身がだんだんしっかりしたでんぷん質の実になっていくというわけです。

その柔らかい甘い状態のときからスズメが食べにくるので、開花期にかかしをたてているのですが、スズメはかかしをこわがってくれるのでしょうか。


しばらく田んぼでの作業はお休み。収穫をまつことになります。






タマムシ

 ベニカミキリの幼虫(竹の中にいた)